労働力の高齢化、技術革新に伴う職場環境の変化、就業形態の多様化、 女性の職場進出と職場での男女共生など職場環境は大きく変容しております。 また食生活など生活様式も変化する中において、疾病を早期に発見することに 加えて、一人ひとりの健康状態を継続的に把握することが 健康診断の重要な役割です。 また、各種健康診断を実施することに加えて、健康診断実施後の保健指導など によって生活習慣を改善することにより、生活習慣病を予防することも重要となっています。
有害な化学物質や物理的因子への暴露、あるいは身体に過度の負担のかかる 作業態様により起こる健康障害を未然に防止するために、その作業内容に 応じた特殊健康診断が法律等で定められています。 作業環境管理を中心とした労働衛生対策の進展により、 職業性疾患はほとんど発見されなくなりました。 今日では、有害物質等の低濃度・長期間暴露による 健康に対する影響とそれに対する健康管理が重要視されるようになってきました。
健康は、社会、経済、個人の発展にとってかけがえのない資源であり、 生活の質(QOL)の重要な要素である。 (1986年 WHOオタワ憲章)生活の質を向上させることは、 働く人々の共通の願いです。 そのためには、職場における健康障害を予防することに加えて、 健康づくりを積極的に進めることが有用であり、それが個人の発展、 企業の繁栄のための基礎となります。